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ごしんばう
いや/\、
決して
貴下方が
御辛抱なさるには
及ばん。
辛抱をするのはお
浦だ、
可哀想な
婦だ。
我慢をしてくれ、お
浦、
腕は
確だ。
屹度車今少しの
御辛防と
引く
手も
引かるゝ
手も
氷りつくやうなり
嬉しやと
近づいて
見ればさても
破れ
車モシと
聲はかけしが
後退さりする
送りの
女中ソツとお
高の
袖引きてもう
少し
參りませうあまりといへばと
跡は
小聲なり
折しも
降しきる
雪にお
高洋傘を