“ぎんしょく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
銀燭64.3%
銀色35.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
卓上の銀燭ぎんしょく青烟せいえんき、垂幕すいばくの金糸銀糸は鈍く光って、寝台には赤い小さな机が置かれ、その上に美酒佳肴かこうがならべられて、数刻前から客を待ち顔である。
竹青 (新字新仮名) / 太宰治(著)
広間の中央、床柱を背にして、銀燭ぎんしょくの光を真向に浴びながら、どんすの鏡蒲団かがみぶとんの上に、ったりと坐り、心持脇息きょうそくに身をもたせているのは、坂田藤十郎であった。
藤十郎の恋 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
あおく晴れて地の上に雨の余波なごりある時は、路なる砂利うつくしく、いろいろのこいしあまた洗いいださるるが中に、金色こんじきなる、また銀色ぎんしょくなる、緑なる、樺色かばいろなる、鳶色とびいろなる、細螺きしゃごおびただし。
照葉狂言 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
赤色せきしょくなつめの実の赤色にしてけぶれるほのおの色(黒き赤)と銀色ぎんしょくの灰色(灰の赤)とに分たれ、緑には飲料茶の緑、蟹甲かいこうの緑、また玉葱たまねぎしんの緑(黄味きいろみある緑色)、はすの芽の緑(あかる黄味きいろみある緑)
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)