“きんい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
錦衣57.1%
金褘14.3%
忻慰14.3%
金衣14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
八年春三月、工部尚書こうぶしょうしょ厳震げんしん安南あんなん使つかいするのみちにして、たちまち建文帝に雲南にう。旧臣なお錦衣きんいにして、旧帝すで布衲ふとつなり。しんたゞ恐懼きょうくして落涙とどまらざるあるのみ。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
ふたりが揃ってかしらを下げると、金褘きんいはその間に、黙って席を立ってしまった。そして、ちょうどそこへ、召使いが茶を運んでくると
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
金褘きんいの三族も、すべて死をこうむった。燈籠祀とうろうまつりのあとは昼もくらく、燃えいぶった宮門禁裡の奥深く、冬木立に群るる寒鴉の声もかなしげだった。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
少婦疾病あるに遇えば、すなわち喇嘛と歇宿けっしゅくせんことを求む、年を月を累ね、而して父母本夫と忻慰きんいす、もしあるいは病危うければ本夫をして領出せしめ、ただその婦の薄福を歎ずるのみ〉。
何処どこやしきの垣根ごしに、それもたまに見るばかりで、我ら東京に住むものは、通りがかりにこの金衣きんい娘々じょうじょうを見る事は珍しいと言ってもい。
七宝の柱 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)