“きょうゆう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
梟雄62.5%
享有12.5%
侠勇6.3%
怯勇6.3%
侠友3.1%
強右3.1%
洶湧3.1%
驍勇3.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
例えば原敬のごときに対しては奸獰かんねい邪智の梟雄きょうゆうとして心から憎悪を抱いていた。原敬の眼中にはただ自党の利益のみがあって国家がない。
蝸牛の角 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
この時も先に述べたる共和党の大会と同じく、容易ようい逆上ぎゃくじょうせぬこの国民にして初めて言論の自由も思想の自由も享有きょうゆうすべきものと思った。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
……とは言いじょう、自源流とよりはむしろ蒲生流といったほうが当たっているくらい、流祖自源坊の剣風をわが物としきっている侠勇きょうゆう蒲生先生、とっさに付け入るとにおわせて、誘い掛け声——。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
で、耳のある将は、螺声らせいを聞いて、その兵の怯勇きょうゆうを知るといわれている。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「なるほど。だが、これだけではまだ天馬侠の侠友きょうゆうがひとりもれているぞ」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それ以来私あての手紙には鳥居強右きょうゆうと署名して来たのであった。
故郷七十年 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
驍勇ぎょうゆう無双の秀康卿の子と生れ、徳川の家には嫡々の自分であると思うと、今日の武勲のごときは当然過ぎるほど当然のように思われて、忠直卿は、得々たる感情が心のうちに洶湧きょうゆうするのを制しかねた。
忠直卿行状記 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
それから、十年余りのち、尼になって、子供を養育していた阿濃は、丹後守何某たんごのかみなにがしの随身に、驍勇きょうゆうの名の高い男の通るのを見て、あれが太郎だと人に教えた事がある。
偸盗 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)