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きふかう
……
此の
雨風に
猶豫つて、いざと
云ふ
間際にも、
尚ほ
卑怯に、さて
發程うか、
止めようかで、
七時の
其の
急行の
時期を
過ごし、
九時にも
間に
合ふか、
合ふまいか。
海岸線まはりの
急行列車が
古間木へ(
此の
駅へは十
和田繁昌のために
今年から
急行がはじめて
停車するのださうで。)——
着いた
時、
旅行に
経験の
少い
内気ものゝあはれさは
「……
緩り
御飯をめしあがれ、それでも
七時の
急行に
間に
合ひますわ。」