“かくべえじし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
角兵衛獅子90.0%
角兵ヱ獅子10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
五、六年前までは、遠い越後えちごの山の中から来るという、角兵衛獅子かくべえじしの姿も、麦の芽が一寸くらいになった頃、ちらほら見られたけれど、もうこの頃では一人も来ない。
最後の胡弓弾き (新字新仮名) / 新美南吉(著)
角兵衛獅子かくべえじしの親方を振り出しに、女衒ぜげん真似まねをやったり、遊び人の仲間へ入ったり、今では今戸に一戸を構えて、諸方へ烏金からすがねを廻し、至って裕福に暮している佐吉の女房です。
つぎあさはなのきむらから、釜師かまし錠前屋じょうまえや大工だいく角兵ヱ獅子かくべえじしとが、それぞれべつのほうていきました。四にんはうつむきがちに、あるいていきました。かれらはかしらのことをかんがえていました。
花のき村と盗人たち (新字新仮名) / 新美南吉(著)
とまだ少年しょうねん角兵ヱかくべえこたえました。これは越後えちごから角兵ヱ獅子かくべえじしで、昨日きのうまでは、家々いえいえしきいそとで、逆立さかだちしたり、とんぼがえりをうったりして、一もんもんぜにもらっていたのでありました。
花のき村と盗人たち (新字新仮名) / 新美南吉(著)