“うわば”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
上歯25.0%
上端25.0%
上履12.5%
上葉12.5%
上這12.5%
表面12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
山三郎は米藏のうしろからそうっと葢を押えながら差覗さしのぞくと、少々がしらんで明るくなりましたから、見ると仏は十七八の娘で、合掌は組んで居るが、変死と見えて上歯うわばで下唇を噛みまして
隔壁の内側の詰物が、地下室と調理場の壁の上端うわばまで、ずうっと焼け通っていますから
我が家の楽園 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
彼は、鞄を開き、刷毛や上履うわばきを包んでいる紙が、欠伸あくびをしながら、こそこそ話をするのをいていることができる。
名にし負える荻はところく繁り合いて、上葉うわばの風は静かに打ち寄するさざなみを砕きぬ。ここは湖水のみぎわなり。争い立てる峰々は残りなく影をひたして、ぎ行く舟は遠くその上を押し分けて行く。
書記官 (新字新仮名) / 川上眉山(著)
「ええ、白らばっくれるな、てめえの襟っ首にぶらさがっているのはなんだ。千手観音の上這うわばいじゃあるめえ。よく見ろ」
半七捕物帳:29 熊の死骸 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
紅葉はこれに反して、腹の中には鉄条網を張って余人の闖入ちんにゅうを決して許さなかったが、表面うわばは城門を開放して靴でも草鞋わらじでも出入しゅつにゅう通り抜け勝手たるべしというような顔をしていた。
美妙斎美妙 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)