“いぼ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:イボ
語句割合
82.4%
揖保7.8%
贅肉3.9%
2.0%
腫粒2.0%
2.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その父の背中は真白くてヌルヌルと脂切あぶらぎっていた。その左の肩に一ツと、右の背筋の横へ二ツ並んで、小さな無果花いちじく色のいぼが在った。
父杉山茂丸を語る (新字新仮名) / 夢野久作(著)
この日ごろから、すぐそこらの揖保いぼ飾磨しかまの山々も、白い雲か霧かの中に、漠々ばくばくと、見えなくなった。
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
贅肉いぼあるもの此神をいのり、小石をもつていぼをなで、社のえんの下の𥴩子かうしの内へなげいれおくに、日あらずしていぼのおつる事奇妙なり。
眉の上には大きないぼがあつて其外にも黒子ほくろがポツ/\あるので、写真は奇麗に取れんのですヨ。背には黒毛が一杯生えて居まして何時も石鹸で洗ふのでした。
千里駒後日譚 (新字旧仮名) / 川田瑞穂楢崎竜川田雪山(著)
その時、ベーリングは、Dの前にある腫粒いぼに触れたために——のう、よいかフローラ、盲者というものは、粒のように微細な点でも、それに触れると、ひどく大きく感ずるものなのじゃ。
紅毛傾城 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
そこで顔の恰好やあざいぼのあるなしを訊いてみると一いち合っている。しかし母親の疑いは晴れなかった。
嬰寧 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)