“いくそう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
幾艘90.9%
幾走9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
夕風と夕汐のこの刻限を計って千石積せんごくづみの大船はまた幾艘いくそうとなく沖の方から波をってこの港口へと進んで来る。
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
小さな渡し船は、川幅よりも長そうな荷足りや伝馬てんまが、幾艘いくそうも縦にならんでいる間を縫いながら、二た竿さお三竿ばかりちょろちょろと水底みなそこいて往復して居た。
秘密 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
なんとせんみち間違まちがへたり引返ひきかへしてとまた跡戻あともどり、大路おほぢいづれば小路こうぢらせ小路こうぢぬひては大路おほぢそう幾走いくそうてん幾轉いくてんたつゆきわだちのあとながひきてめぐりいづればまた以前いぜんみちなり
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)