“あだなみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
仇浪66.7%
仇波33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
武村兵曹たけむらへいそう眼中がんちう無念むねんなみだうかべて、いま多少たせう仇浪あだなみ立騷たちさわいで海面かいめんにらんでる。日出雄少年ひでをせうねんはいと/\かなさう
鳴く蝉よりも鳴かぬ螢の身を焦すもあるに、聲なき哀れの深さにくらぶれば、仇浪あだなみ立てる此胸の淺瀬は物のかずならず。そもや心なき草も春に遇へば笑ひ、じやうなき蟲も秋に感ずれば鳴く。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
その仇浪あだなみ立騷たちさわほとり海鳥かいてう二三ゆめいて、うたゝ旅客たびゞとはらわたつばかり、日出雄少年ひでをせうねん無邪氣むじやきである
寄せては返す仇波あだなみが、月の色を砕いて、おきまりの金波銀波を漂わせつつ、極めて長閑のどかに打たせていたのですが、陸なる紅の炎を見ることに、心の全部を吸い取られた茂太郎は、今し
大菩薩峠:31 勿来の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)