“あきうど”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
商人93.1%
賈人3.4%
商個3.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その證拠には、この間都から参詣に来た商人あきうどが、うっとりと麿の顔を眺めて、女子おなごのように愛らしい稚児だと独り語を云うたぞや。
二人の稚児 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
提香爐ひさげかうろを打ち振りても、街にありて、叫ぶ賈人あきうどとゞろく車の間に立ちても、聖母の像と靈水盛りたる瓶の下なる、ちさ臥床ふしどの中にありても、たゞ詩をおもふより外あらざりき。
剥栗むきぐり並べたる釜の下よりは、火燄立昇りたり。賈人あきうどの物いひかはす聲の高きは、伊太利ことば知らぬ旅人聞かば、命をも顧みざる爭とやおもふらむ。魚賣る女の店の前にて、母上識る人に逢ひ給ひぬ。
仕つりぬ只今たゞいま藥研やげんに掛ますあひだ霎時しばらくお待ち下されと云つゝ夫を和吉に遞與わたし製造せいざう方へ廻させしは多少をろんぜぬ商個あきうどの是ぞ實に招牌かんばんなるさて細末さいまつの出來る間と元益に四方八方よもやまの話しを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)