“提香爐”の読み方と例文
読み方割合
ひさげかうろ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
贄櫃(モンストランチア)の前には、兒(ちご)あまた提香爐(ひさげかうろ)を振り動かして歩めり。これに續きたるは、こゝらあたりの美しき少女を撰(え)り出でて、花の環を取らせたるなり。
僧どもは皆經を誦(じゆ)するに、我は火伴(なかま)の童二人と共に、髑髏の贄卓(にへづくゑ)の前に立ちて、提香爐(ひさげかうろ)を振り動したり。骨もて作りたる燭臺に、けふは火を點したり。
提香爐(ひさげかうろ)を打ち振りても、街にありて、叫ぶ賈人(あきうど)、轟(とゞろ)く車の間に立ちても、聖母の像と靈水盛りたる瓶の下なる、小(ちさ)き臥床(ふしど)の中にありても、たゞ詩をおもふより外あらざりき。