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『汗』
ふりがな文庫
『
汗
(
あせ
)
』
——お金が汗をかいたわ。」 河内屋の娘の浦子はさういつて松崎の前に掌を開いて見せた。ローマを取巻く丘のやうに程のよい高さで盛り上る肉付きのまん中に一円銀貨の片面が少し曇つて濡れてゐた。 浦子はこどものときにひどい脳膜炎を患つたため白痴であつ …
著者
岡本かの子
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「週間朝日」1933(昭和8)年5月
文字種別
新字旧仮名
読書目安時間
約4分(500文字/分)
朗読目安時間
約6分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
可愛
(
かわ
)
賑
(
にぎわ
)
噎
(
むせ
)
逞
(
たく
)
築山
(
つきやま
)
真鯉
(
まごい
)
繞
(
めぐ
)
羞恥
(
しゅうち
)
藤
(
ふじ
)
蚊
(
か
)
蛾眉
(
がび
)
覗
(
のぞ
)
貰
(
もら
)
頬
(
ほお
)
頸
(
くび
)
鮎釣
(
あゆつり
)
﨟
(
ろう
)
稽古
(
けいこ
)
下膨
(
しもぶく
)
焔
(
ほのお
)
濡
(
ぬ
)
溜息
(
ためいき
)
沁
(
し
)
是非
(
ぜひ
)
文金
(
ぶんきん
)
掌
(
てのひら
)
括
(
くく
)
患
(
わずら
)
匙
(
さじ
)
伯父
(
おじ
)
不憫
(
ふびん
)
題名が同じ作品
汗
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)