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『汗』
ふりがな文庫
『
汗
(
あせ
)
』
——お金が汗をかいたわ」 河内屋の娘の浦子はそういって松崎の前に掌を開いて見せた。ローマを取巻く丘のように程のよい高さで盛り上る肉付きのまん中に一円銀貨の片面が少し曇って濡れていた。 浦子はこどものときにひどい脳膜炎を患ったため白痴であった …
著者
岡本かの子
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「週刊朝日」1933(昭和8)年5月28日
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約3分(500文字/分)
朗読目安時間
約5分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
白痴
(
はくち
)
賑
(
にぎわ
)
噎
(
むせ
)
下膨
(
しもぶく
)
匙
(
さじ
)
婿
(
むこ
)
患
(
わずら
)
括
(
くく
)
繞
(
めぐ
)
藹
(
ろう
)
鮎
(
あゆ
)
題名が同じ作品
汗
(新字旧仮名)
/
岡本かの子
(著)