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日本橋
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にほんばし
ふりがな文庫
“
日本橋
(
にほんばし
)” の例文
昔は不義の男女を罰するために
日本橋
(
にほんばし
)
の
袂
(
たもと
)
に
晒
(
さら
)
し者にして置いた。それと同じような事さ。どうだろう。今の読者には受けないか知ら。
つゆのあとさき
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
前
(
まへ
)
のは
砲兵工廠
(
はうへいこうしやう
)
の
焚
(
や
)
けた
時
(
とき
)
で、
續
(
つゞ
)
いて、
日本橋
(
にほんばし
)
本町
(
ほんちやう
)
に
軒
(
のき
)
を
連
(
つら
)
ねた
藥問屋
(
くすりどひや
)
の
藥
(
くすり
)
ぐらが
破裂
(
はれつ
)
したと
知
(
し
)
つたのは、
五六日
(
ごろくにち
)
も
過
(
す
)
ぎての
事
(
こと
)
。
露宿
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
お
城
(
しろ
)
の
松
(
まつ
)
も
影
(
かげ
)
を
曳
(
ひ
)
きそうな、
日本橋
(
にほんばし
)
から
北
(
きた
)
へ
僅
(
わずか
)
に十
丁
(
ちょう
)
の
江戸
(
えど
)
のまん
中
(
なか
)
に、かくも
鄙
(
ひな
)
びた
住居
(
すまい
)
があろうかと、
道往
(
みちゆ
)
く
人
(
ひと
)
のささやき
交
(
かわ
)
す
白壁町
(
しろかべちょう
)
。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
書画
(
しょが
)
骨董
(
こっとう
)
を
買
(
か
)
うことが
熱心
(
ねっしん
)
で、
滝田
(
たきた
)
さん
自身
(
じしん
)
話
(
はな
)
されたことですが、
何
(
なに
)
も
買
(
か
)
う
気
(
き
)
がなくて
日本橋
(
にほんばし
)
の
中通
(
なかどお
)
りをぶらついていた
時
(
とき
)
夏目先生と滝田さん
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「ありゃ面白い本ですね。私ゃ大好きだ。なんなら貸して上げましょうか。なにしろ江戸といった昔の
日本橋
(
にほんばし
)
や
桜田
(
さくらだ
)
がすっかり分るんだからね」
道草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
「電話では言えない。会ってから話す。きょう午後四時きっかりに、
日本橋
(
にほんばし
)
のMビルの屋上へきてもらいたい。ぼくは屋上で待っているからね。」
電人M
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
そのさかずきを、
買
(
か
)
った
人
(
ひと
)
は、
日本橋
(
にほんばし
)
の
裏通
(
うらどお
)
りに
住
(
す
)
んでいる
骨董屋
(
こっとうや
)
でありました。その
人
(
ひと
)
は、まことに
思
(
おも
)
いがけない
掘
(
ほ
)
り
出
(
だ
)
し
物
(
もの
)
をしたと
喜
(
よろこ
)
びました。
さかずきの輪廻
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「
日本橋
(
にほんばし
)
磯五
(
いそご
)
に頼まれて、
麻布
(
あざぶ
)
十番の
馬場屋敷
(
ばばやしき
)
住まい、
高音
(
たかね
)
という女に書くのだ。すこし、おどしておきましょう」
巷説享保図絵
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
大量生産の機運に促されて、廉価な
叢書
(
そうしょ
)
の出版計画がそこにも競うように起こって来たかと思いながら、
日本橋
(
にほんばし
)
手前のある地方銀行の支店へと急いだ。
分配
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
さうですよ、
江戸
(
えど
)
で
生
(
うま
)
れたんですよ。○「
江戸
(
えど
)
は
何
(
ど
)
の
辺
(
へん
)
でございますか。女「
生
(
うま
)
れは
日本橋
(
にほんばし
)
の近所ですが
観音様
(
くわんおんさま
)
のうしろに長い間ゐたことがありますよ。 ...
鰍沢雪の夜噺(小室山の御封、玉子酒、熊の膏薬)
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
深川
(
ふかがわ
)
、浅草、
日本橋
(
にほんばし
)
、
京橋
(
きょうばし
)
の全部と、
麹町
(
こうじまち
)
、神田、
下谷
(
したや
)
のほとんど全部、
本郷
(
ほんごう
)
、
小石川
(
こいしかわ
)
、
赤坂
(
あかさか
)
、
芝
(
しば
)
の一部分(つまり東京の商工業区域のほとんどすっかり)
大震火災記
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
さても
怪
(
あや
)
しや
車上
(
しやじやう
)
の
人
(
ひと
)
萬世橋
(
よろづよばし
)
にもあらず
鍋町
(
なべちやう
)
にもあらず
本銀町
(
ほんしろかねちやう
)
も
過
(
す
)
ぎたり
日本橋
(
にほんばし
)
にも
止
(
とゞ
)
まらず
大路
(
おほぢ
)
小路
(
こうぢ
)
幾通
(
いくとほ
)
りそも
何方
(
いづかた
)
に
行
(
ゆ
)
かんとするにか
洋行
(
やうかう
)
して
歸朝
(
きてう
)
の
後
(
のち
)
に
妻
(
つま
)
を
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
抱沖はその子
春沂
(
しゅんき
)
で、百俵
寄合
(
よりあい
)
医師から出て父の職を
襲
(
つ
)
ぎ、家は初め
下谷
(
したや
)
二長町
(
にちょうまち
)
、後
日本橋
(
にほんばし
)
榑正町
(
くれまさちょう
)
にあった。名は
尚真
(
しょうしん
)
である。春沂の
後
(
のち
)
は
春澳
(
しゅんいく
)
、名は
尚絅
(
しょうけい
)
が
嗣
(
つ
)
いだ。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
それは恋によろしい若葉の六月のある
夕方
(
ゆうがた
)
だった。
日本橋
(
にほんばし
)
の
釘店
(
くぎだな
)
にある葉子の家には七八人の若い従軍記者がまだ
戦塵
(
せんじん
)
の抜けきらないようなふうをして集まって来た。
或る女:1(前編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
昼飯をすませて少し休息すると、わずかばかりの紙幣を
財布
(
さいふ
)
に入れて出かける。
三田
(
みた
)
行きの電車を
大手町
(
おおてまち
)
で乗り換えたり、あるいはそこから歩いたりして
日本橋
(
にほんばし
)
の四つ
角
(
かど
)
まで行く。
丸善と三越
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
勤めのようにしております。今は
日本橋
(
にほんばし
)
浜町
(
はまちょう
)
の娘の所で、達者で安楽にしている
幕末維新懐古談:01 私の父祖のはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
「いいとも。
日本橋
(
にほんばし
)
にいって、
医者
(
いしゃ
)
の
岡部
(
おかべ
)
ときいてもらえば、すぐわかるよ。」
福沢諭吉:ペンは剣よりも強し
(新字新仮名)
/
高山毅
(著)
慶応二年
須原屋茂兵衛
(
すはらやもへえ
)
版『
袖玉
(
しゅうぎょく
)
武鑑』というのは、大名については記さず幕府官僚のみについての武鑑であるなど、いろいろの種類があり、版元も、
日本橋
(
にほんばし
)
南一丁目の上記須原屋茂兵衛は有名だが
武鑑譜
(新字新仮名)
/
服部之総
(著)
然
(
さ
)
うだらう。
日本橋
(
にほんばし
)
の
砂糖問屋
(
さたうどんや
)
の
令孃
(
れいぢやう
)
が、
圓髷
(
まるまげ
)
に
結
(
ゆ
)
つて、あなたや……
鰺
(
あぢ
)
の
新
(
しん
)
ぎれと、
夜行
(
やかう
)
の
鮭
(
さけ
)
を
教
(
をし
)
へたのである。
糠鰊
(
こぬかにしん
)
がうまいものか。
麻を刈る
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
僕はいつか何かの本に三代将軍
家光
(
いへみつ
)
は水泳を習ひに
日本橋
(
にほんばし
)
へ出かけたと言ふことを発見し、滑稽に近い
今昔
(
こんじやく
)
の感を催さない
訣
(
わけ
)
には
行
(
ゆ
)
かなかつた。
本所両国
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
旅籠町
(
はたごちょう
)
へ遂に妾宅まで買ってやった
沢次
(
さわじ
)
の
外
(
ほか
)
に、
日本橋
(
にほんばし
)
にも浅草にも月々きまって世話をした女があったが、いずれも
着痩
(
きやせ
)
のする
小作
(
こづくり
)
な女であった。
雪解
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
だいぶ遅いようだとは思ったが、座にある国沢君も、行こうと云われるので、三人で涼しい夜の電灯の
下
(
もと
)
に出た。広い通りを一二丁来ると
日本橋
(
にほんばし
)
である。
満韓ところどころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
この日は
本所
(
ほんじょ
)
では牛の御前の祭礼、
神田
(
かんだ
)
日本橋
(
にほんばし
)
の
目貫
(
めぬき
)
の場所は神田
明神
(
みょうじん
)
の祭礼でありました(その頃は山王と明神とは年番でありました。多分、その年は神田明神の方の番であったと思います)
幕末維新懐古談:64 大仏の末路のあわれなはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
えゝ
初
(
はじ
)
め
宅
(
たく
)
を出まして、それから
霊南坂
(
れいなんざか
)
を
上
(
あが
)
つて
麻布
(
あざぶ
)
へ出ました、
麻布
(
あざぶ
)
から
高輪
(
たかなわ
)
へ出まして、それから
芝
(
しば
)
へ
帰
(
かへ
)
つて
来
(
き
)
て、
新橋
(
しんばし
)
を渡り、
煉瓦通
(
れんがどほ
)
りを
𢌞
(
まは
)
りまして、
京橋
(
きやうばし
)
から
日本橋
(
にほんばし
)
から
神田
(
かんだ
)
へ出ましてな
年始まはり
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
会員の
数
(
すう
)
は十七人でしたが、その中でまあ会長といった位置にいるのは、
日本橋
(
にほんばし
)
のある大きな呉服屋の主人公で、これがおとなしい商売柄に似合わず、非常にアブノルマルな男で、いろいろな催しも
覆面の舞踏者
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
唯
(
たゞ
)
見
(
み
)
る、
日本橋
(
にほんばし
)
檜物町
(
ひものちやう
)
藤村
(
ふぢむら
)
の
二十七疊
(
にじふしちでふ
)
の
大廣間
(
おほひろま
)
、
黒檀
(
こくたん
)
の
大卓
(
だいたく
)
のまはりに、
淺葱絽
(
あさぎろ
)
の
座蒲團
(
ざぶとん
)
を
涼
(
すゞ
)
しく
配
(
くば
)
らせて、
一人
(
ひとり
)
第一番
(
だいいちばん
)
に
莊重
(
さうちよう
)
に
控
(
ひか
)
へて
居
(
ゐ
)
る。
九九九会小記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
しかし
落語
(
らくご
)
は家族達と一しよに
相生町
(
あひおひちやう
)
の
広瀬
(
ひろせ
)
だの
米沢町
(
よねざはちやう
)
(
日本橋
(
にほんばし
)
区)の
立花家
(
たちばなや
)
だのへ聞きに行つたものである。殊に
度々
(
たびたび
)
行つたのは相生町の広瀬だつた。
本所両国
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
日本橋
(
にほんばし
)
を通る人の数は、一
分
(
ぷん
)
に何百か知らぬ。もし
橋畔
(
きょうはん
)
に立って、行く人の心に
蟠
(
わだか
)
まる
葛藤
(
かっとう
)
を一々に聞き得たならば、
浮世
(
うきよ
)
は
目眩
(
めまぐる
)
しくて生きづらかろう。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
日本橋
(
にほんばし
)
の
大通
(
おおどおり
)
を歩いて三井三越を始めこの
辺
(
へん
)
に競うて立つアメリカ風の高い商店を望むごとに
日和下駄:一名 東京散策記
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
こんどは、黄金豹は、
日本橋
(
にほんばし
)
の
江戸
(
えど
)
銀行にあらわれました。
黄金豹
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
が、年若な求馬の心は、編笠に
憔
(
やつ
)
れた顔を隠して、秋晴れの
日本橋
(
にほんばし
)
を渡る時でも、結局彼等の
敵打
(
かたきうち
)
は徒労に終ってしまいそうな寂しさに沈み勝ちであった。
或敵打の話
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
小六
(
ころく
)
は
幸
(
さいはひ
)
にして
間
(
ま
)
もなく
歸
(
かへ
)
つた。
日本橋
(
にほんばし
)
から
銀座
(
ぎんざ
)
へ
出
(
で
)
て
夫
(
それ
)
から、
水天宮
(
すゐてんぐう
)
の
方
(
はう
)
へ
廻
(
まは
)
つた
所
(
ところ
)
が、
電車
(
でんしや
)
が
込
(
こ
)
んで
何臺
(
なんだい
)
も
待
(
ま
)
ち
合
(
あ
)
はしたために
遲
(
おそ
)
くなつたといふ
言譯
(
いひわけ
)
をした。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「どこでもいいんだ。京橋か
日本橋
(
にほんばし
)
の
中
(
うち
)
ならおれには一番便利なんだ。ここの家へ電話でそう言ってくれれば、おれの方ではいつでもいい、見付け次第借りてしまうよ。」
ひかげの花
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
銀座
(
ぎんざ
)
、
日本橋
(
にほんばし
)
をはじめ、
深川
(
ふかがは
)
、
本所
(
ほんじよ
)
、
淺草
(
あさくさ
)
などの、
一時
(
いちじ
)
に
八
(
はつ
)
ヶ
所
(
しよ
)
、
九
(
きう
)
ヶ
所
(
しよ
)
、
十幾
(
じふいく
)
ヶ
所
(
しよ
)
から
火
(
ひ
)
の
手
(
て
)
の
上
(
あが
)
つたのに
較
(
くら
)
べれば、
山
(
やま
)
の
手
(
て
)
は
扨
(
さ
)
て
何
(
なん
)
でもないもののやうである、が、それは
後
(
のち
)
に
言
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
で
露宿
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
我々は露柴を中にしながら、
腥
(
なまぐさ
)
い月明りの吹かれる通りを、
日本橋
(
にほんばし
)
の方へ歩いて行った。
魚河岸
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
三人は
日本橋
(
にほんばし
)
へ行って買いたいものを買いました。買う間にも色々気が変るので、思ったより
暇
(
ひま
)
がかかりました。奥さんはわざわざ私の名を呼んでどうだろうと相談をするのです。
こころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
従つて
何処
(
どこ
)
を歩いてみても、
日本橋
(
にほんばし
)
や
京橋
(
きやうばし
)
のやうに大商店の並んだ
往来
(
わうらい
)
などはなかつた。
本所両国
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
日
常用漢字
小1
部首:⽇
4画
本
常用漢字
小1
部首:⽊
5画
橋
常用漢字
小3
部首:⽊
16画
“日本橋”で始まる語句
日本橋区
日本橋通
日本橋室町
日本橋業平
日本橋式部小路
日本橋辺
日本橋迄
日本橋際
日本橋橋上
日本橋蠣殻町