“浮世”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うきよ96.6%
ふせい3.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
未だ浮世うきよれぬ御身なれば、思ひ煩らひ給ふもことわりなれども、六十路むそぢに近き此の老婆、いかでためしき事を申すべき、聞分け給ひしかや
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
高野こうやの道場にこもるおつもりなのか? ……そして浮世うきよ未練みれんをもたぬため、いさぎよく、わざとじぶんにも会わず、父とも名のらず
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
願はくは汝の祈りによりて浮世ふせい一切の雲を彼より拂ひ、かくして彼にこよなき悦びを現はしたまへ 三一—三三
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
浮世ふせい夢のごとし』——それに勝手な節を付けて、低声に長く吟じた時は、聞いて居る丑松も沈んで了つて、妙に悲しいやうな、可痛いたましいやうな心地こゝろもちになつた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)