“城”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しろ56.3%
じょう17.2%
じやう7.0%
4.7%
2.3%
じろ1.6%
シャトウ1.6%
シャトー1.6%
きづ0.8%
0.8%
ぐすく0.8%
しま0.8%
じょうの0.8%
じよう0.8%
ぜう0.8%
カステルロ0.8%
キャッスル0.8%
ブルク0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかし、よるになると、こっそりとはじめて、あさしろもんがあくまでうつしました。かおははれぼったくなり、病人びょうにんのようにみえました。
執権高時の実弟北条泰家やすいえをあげ、その領袖りょうしゅうにも、塩田陸奥守しおだむつのかみ新開左衛門しんかいさえもんノ入道、安東高貞あんどうたかさだじょうノ越後守などの幾十将をえらび出し
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
こらへよ、暫時しばし製作せいさくほねけづり、そゝいで、…苦痛くつうつくなはう、とじやうぬまたいして、瞑目めいもくし、振返ふりかへつて、天守てんしゆそらたか両手りやうてかざしてちかつた。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
出雲大社いづもたいしやに参詣する途中では、一番先きに例の近畿地方に有名なの崎温泉があつた。宝塚、有馬、道後などに模倣したものだが、却つてそれよりも見事な位であつた。
女の温泉 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
島の東岸、箱崎・筒の磯には、黒い岩と、灌木の青葉と、風にれ/\になつて、木の間に動く日の光りとが、既に、夕陽ユフカゲを催してゐた。
雪の島:熊本利平氏に寄す (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
と、即座にきめて、白山林の南をとおり、まだ陽もたかいさるの刻(午後四時)ごろ、小牧山のつなぎじろ——小幡城おばたじょうのうちへ入った。
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ボア・ド・ブウロニュ街の薔薇ばらいろの大理石の館、人知れぬロアル河べりのあしの中のシャトウ、ニースのなみつな快走船ヨットしま外套がいとうを着た競馬の馬
(新字旧仮名) / 岡本かの子(著)
バルザックの金銭世界について、一般に十九世紀からの近代経済が云われるけれども、フランスという個性も亦加っているわけね。シャトーに住んでいたバルビュス。
聞く、豊太閤の名護屋にきづくは結構宏壮を極む、後こぼちて、そをここに移したりきと、すなはち広沢氏、大久保氏より伝へて、近くは小笠原氏の居城たりしなり。
松浦あがた (新字旧仮名) / 蒲原有明(著)
佐用氏にゆきて老母の介抱いたはりねんごろ一二一あつらへ、出雲の国にまかるみちに、一二二飢ゑてしよくを思はず、寒きに衣をわすれて、まどろめば夢にもきあかしつつ、十日をて富田の大にいたりぬ。
君の踏揚や、首里しよりもりぐすく
沖縄の旅 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
なんとなく、「ジャックと豆の木」の物語に出て来る天空てんくうおにしまにまでとどく豆蔓まめづるの化物のように思われた。螺旋階段の下には事務室へ通ずる入口の外にも一つ廊下に通ずる入口があった。
階段 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「何、木曽の山猿ごときが謀叛を起すとは笑止千万、越後には、じょうの太郎助長すけなが、四郎助茂すけもちといった一騎当千のつわものが控えておるわ、謀叛謀叛と騒ぐこともあるまい」
ひとたびこのところ決潰けつかいせむか、じようはなの町は水底みなそこの都となるべしと、人々の恐れまどひて、おこたらず土をり石をせて堅き堤防を築きしが、あたかも今の関屋せきや少将の夫人姉上十七の時なれば
竜潭譚 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
いはばわたしにとつてはじつこうてき手だつたのだが、先生今や東北青ぜう下につて久しくあひ見ゆるない。時々おもひ出すと、わたしには脾にくたんへないものがあるのである。
文壇球突物語 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
片側かたがはなるはみな顏をカステルロにむけてサント・ピエートロにゆき、片側なるは山にむかひて行くごとくなりき 三一—三三
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
「わしのキャッスルにもぜひ来て見なさい。いろいろ面白い事がありますわい」
バットクラス (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
流れに洗われてる白壁の上には、墓地の糸杉や十字架が見えている。……次には、種々な岩、立ち並んだ山、傾斜地の葡萄畑、小さなもみの林、荒廃したブルク……。