“衰頽”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
すいたい61.9%
すゐたい23.8%
おとろへ4.8%
おとろえ4.8%
デジエネレエト4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
木彫りの世界はこういうあわれむべき有様でありましたので、私は、どうかしてこの衰頽すいたいの状態を輓回ばんかいしたいものだと思い立ちました。
六角形に出来た経堂の建築物たてものもあつて、勾配のついた瓦屋根や、大陸風の柱や、白壁や、すべて過去の壮大と衰頽すゐたいとを語るかのやうに見える。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
大人びた風の校長は、まだ筋骨の衰頽おとろへを感ずる程の年頃でも無いが、妙に遊戯の嫌ひな人で、殊に若いものゝ好な庭球などゝ来ては、昔の東洋風の軽蔑けいべつを起すのが癖。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
友達に別れると、遽然にわかに相川は気の衰頽おとろえを感じた。和田倉橋から一つ橋の方へ、内濠うちぼりに添うて平坦たいら道路みちを帰って行った。
並木 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
目前の好景氣に浮調子となつた成金は、如何に頭腦の無い「實際家」の集團によつて國民が衰頽デジエネレエトするかを知らないのである。