“すいたい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
衰頽50.0%
酔態23.1%
推戴11.5%
翠黛7.7%
衰褪7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
四十が来ても四十一が来ても別に心持の若々しさを失わないのみならず肉体の方でもこれと云って衰頽すいたいの兆候らしいものは認めないつもりでいた。
厄年と etc. (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
北の方が先ず驚いたのは、主人の国経が常になく酔態すいたいをさらけ出し、だらしない恰好で何か呂律ろれつの廻らない濁声だみごえを挙げていることであったが、左大臣もそれに劣らず酔っているらしい。
少将滋幹の母 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
推し測って見るに、新聞社が路花を推戴すいたいしたことがあるのではあるまいから、路花の思想が自然に全体の調子を支配する様になって、あの特色は生じたのだろう。
青年 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
山は高房山こうぼうざん横点おうてんを重ねた、新雨しんうを経たような翠黛すいたいですが、それがまたしゅを点じた、所々しょしょ叢林そうりん紅葉こうようと映発している美しさは、ほとんど何と形容していか、言葉の着けようさえありません。
秋山図 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
全く劉子はおどろくべき一つの完成であつた。彼女は柔軟や叡智えいちや健康などのあらゆる女性の美徳を典型的に一身に具現しながら、しかもそれらの衰褪すいたいから全く免れてゐる異常な少女に異ひなかつた。
青いポアン (新字旧仮名) / 神西清(著)