“鳥影”の読み方と例文
読み方割合
とりかげ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しろくもかんでいるのが、島影しまかげのようにも、んでいる鳥影とりかげのようにもえたのであります。
赤い船 (新字新仮名) / 小川未明(著)
開ける雲雀は嬉々ききとしてツンツン啼きながら高く高くのぼって行き姿をかすみの中にぼっする女師匠は見えぬ眼を上げて鳥影とりかげを追いつつやがて雲の間から啼きしきる声が落ちて来るのを
春琴抄 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
私のかおを見て笑っている……其時思い掛けず「親が大病だのに……」という事が、鳥影とりかげのように私の頭をかすめると、急に何とも言えぬ厭な心持になって、私は胸の痛むように顔をひそめたけれど
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)