けい)” の例文
くだんごとけいの字も古く用ひたれば、おほかたの和文章わぶんしやうにも鮭の字を用ふべし、鮏の字はあまねくは通じがたし。こゝにはしばらく鮏にしたがふ。
新撰字鏡に鮭の字をいだしゝはせいけいと字のあひたるを以て伝写でんしやあやまりをつたへしもしるべからず。けい河豚ふぐの事なるをや。下学集かがくしふにもさけ干鮭からさけならいだせり。
あんずるに、さけ鮮鱗とりたてはことさらに魚臭なまぐさきものゆゑにやあらん。けい鯸鮐こうちの一名ともいへばさけにはいよ/\とほし。とまれかくまれせいの字を知りて俗用ぞくようにはけいの字を用ふべし。