鮎釣あゆつり)” の例文
松崎は鮎釣あゆつりが好きだつたところからそれをかこつけに同業の伯父おじから紹介状をもらつて河内屋に泊り込んでゐた。X町のそばには鮎のゐる瀬川が流れて季節の間は相当にぎわつた。
(新字旧仮名) / 岡本かの子(著)
にはいけこひを、大小だいせうはかつてねらひにくるが、かけさへすれば、すぐにかゝる。また、同國どうこくで、特産とくさんとして諸國しよこくくわする、鮎釣あゆつりの、あの蚊針かばりは、すごいほど彩色さいしきたくみ昆蟲こんちうしてつくる。
木菟俗見 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
鮎釣あゆつりの夕かたまけて支度じたく
六百五十句 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)