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骨柳
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こり
なすよし女房は屏風を
立廻し床に
掛り
有しが後の方に
骨柳一ツ有しを夫を改めんとなすを
妻は此品は
不正の
物ならずと手を出す役人共
拂ひ退て中を
致させしに夜具衣類迄姑女の着たるは
格別垢染も爲ず綿なども澤山に入てあり又菊が分は
唯今夫に着て居る外は何一ツなきが
然ども破れたる
骨柳一ツあり其中に
反古を
遁れなんとせども惡者承知せず彼是
言ふうち其
骨柳渡せと手を掛るに傳吉今は一生懸命右を
拂へば左より又た一人が
腕首を
確かと取て
動かせず
困じ
果たる折柄此處に來たる旅人あり此有樣を