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馬陸
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やすで
ふりがな文庫
“
馬陸
(
やすで
)” の例文
その狭い庭には、
馬陸
(
やすで
)
という虫が密生していたし、
守宮
(
やもり
)
も葉蔭に這っていた。それから、夜は灯を慕ってやって来る虫で大変だった。
吾亦紅
(新字新仮名)
/
原民喜
(著)
家
(
うち
)
が狭いから
上流
(
うわなが
)
しへ落ちに掛りますと、上流しが腐って居りますから、ドーンと下流しへ落ちました、丸で
馬陸
(
やすで
)
を見たようです。
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
百足蟲及び
馬陸
(
やすで
)
などは此の種類の動物だが、日本産のもので發光するのは私は知らない。兎に角この種の動物は皆な陸上に棲むものばかりだ。
光る生物
(旧字旧仮名)
/
神田左京
(著)
笏はそう言って、足跡に
蝟集
(
あつ
)
まっているうじうじしている
馬陸
(
やすで
)
を指さした。——馬陸は、足跡の輪廓の湿りを縫いながら、
蠢乎
(
しゅんこ
)
として或る異臭を
食
(
は
)
みながら群れていた。
後の日の童子
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
手に掬つて、流しの明りに見たら、
馬陸
(
やすで
)
と云ふ虫であつた。手のひらの水の中に、その褐色の虫がはつきりと、伸びたり縮んだりするのを見る事は、妙に私を寂しくさせた。
槍ヶ岳紀行
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
▼ もっと見る
馬陸
(
やすで
)
ごとく
環曲
(
まがっ
)
て転下すともいい、また短き大木ごとき蛇で大砲を放下するようだから、
野大砲
(
のおおづつ
)
と呼ぶ由を伝え、熊野広見川で実際見た者は、
蝌斗
(
かえるこ
)
また
河豚
(
ふぐ
)
状に前部肥えた物で、人に逢わば
瞋
(
いか
)
り睨み
十二支考:04 蛇に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
“馬陸(ヤスデ)”の解説
ヤスデ(馬陸)は、多足亜門ヤスデ綱(学名:Diplopoda)に属する節足動物の総称。細く、短い多数の歩脚がある。ムカデと似るが、生殖口の位置や発生の様式、体節あたりの歩脚の数など様々な点で異なる。ムカデが肉食性であるのに対し、ヤスデは腐植食性で毒のある顎を持たない。英名のMillipedeはラテン語の千(milli)脚(ped)に由来する。現存する陸上生活史を持つ節足動物では最も早く陸上に進出している。
(出典:Wikipedia)
馬
常用漢字
小2
部首:⾺
10画
陸
常用漢字
小4
部首:⾩
11画
“馬”で始まる語句
馬鹿
馬
馬鈴薯
馬丁
馬蹄
馬糞
馬子
馬車
馬士
馬酔木