飾棚かざりだな)” の例文
お三輪はまた、めずらしい酒のびん色彩いろどりとして置いてあるような飾棚かざりだなの前へも行って見た。そこにも広瀬さんの心はよく働いていた。
食堂 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
うま胴中どうなかほどのいしの、大樫おほかし古槻ふるつきあひだはさまつて、そらかゝつて、した空洞うつろに、黒鱗こくりんふちむかつて、五七にんるべきは、応接間おうせつま飾棚かざりだなである。いしげどはこのいはなのである。
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)