顛沛てんぱい)” の例文
父母たるものは、その幼穉ようちにして感得の力もっともさかんなるときにあたり、これをおしゆる、造次ぞうじも必ずここにおいてし、顛沛てんぱいも必ずここにおいてするを
教育談 (新字新仮名) / 箕作秋坪(著)
流離顛沛てんぱいの状に至っては、松陰をしてこれに代らしめば、あるいは忍ぶあたわざりしものもあらん。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
わかきより日に弥陀仏を念じ、行年四十以後、其志弥々いよいよはげしく、口に名号を唱え、心に相好そうごうを観じ、行住坐臥ざが、暫くも忘れず、造次顛沛てんぱいも必ず是に於てす、の堂舎塔廟とうびょう
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
金井君は自然派の小説を読むたびに、その作中の人物が、行住坐臥ざが造次顛沛てんぱい、何に就けても性欲的写象を伴うのを見て、そして批評が、それを人生を写し得たものとして認めているのを見て
ヰタ・セクスアリス (新字新仮名) / 森鴎外(著)