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顔馴染
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かおなじ
ふりがな文庫
“
顔馴染
(
かおなじ
)” の例文
旧字:
顏馴染
客もまだない
午
(
ひる
)
まえの
横丁
(
よこちょう
)
の一酒館。まいど武松には
顔馴染
(
かおなじ
)
みの飲み屋らしい。あっさりした
肴
(
さかな
)
二、三品に、酒だけは、たっぷり取っておいてから
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
篤介は広子にも
顔馴染
(
かおなじ
)
みのあるある洋画研究所の生徒だった。
処女
(
しょじょ
)
時代の彼女は妹と一しょに、この画の具だらけの青年をひそかに「
猿
(
さる
)
」と
諢名
(
あだな
)
していた。
春
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
そこの主人でもただ長い
顔馴染
(
かおなじ
)
みというだけで、恐らく私については
殆
(
ほとん
)
ど何事も知らないだろう——そのどこの誰とも知れない一人の男が、十数年この方毎月ふらっとやって来ては
早稲田神楽坂
(新字新仮名)
/
加能作次郎
(著)
鯁骨
(
こうこつ
)
の名の高い彼の
頸
(
くび
)
はいかなる権威にも屈することを知らない。ただし前後にたった一度、ある
顔馴染
(
かおなじ
)
みのお嬢さんへうっかりお時儀をしてしまったことがある。
お時儀
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
なぜまた毎日汽車に乗ったかと云えば、——そんなことは何でも差支えない。しかし毎日汽車になど乗れば、一ダズンくらいの
顔馴染
(
かおなじ
)
みはたちまちの内に出来てしまう。
お時儀
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
▼ もっと見る
自分は眼を伏せたまま、給仕の手から伝票を受けとると、黙ってカッフェの入口にある
帳場
(
ちょうば
)
の前へ勘定に行った。帳場には自分も
顔馴染
(
かおなじ
)
みの、髪を綺麗に分けた
給仕頭
(
きゅうじがしら
)
が、退屈そうに控えている。
毛利先生
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
顔
常用漢字
小2
部首:⾴
18画
馴
漢検準1級
部首:⾺
13画
染
常用漢字
小6
部首:⽊
9画
“顔”で始まる語句
顔
顔色
顔容
顔付
顔貌
顔立
顔面
顔触
顔料
顔回