“かおなじ”の漢字の書き方と例文
語句割合
顔馴染100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
鯁骨こうこつの名の高い彼のくびはいかなる権威にも屈することを知らない。ただし前後にたった一度、ある顔馴染かおなじみのお嬢さんへうっかりお時儀をしてしまったことがある。
お時儀 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
なぜまた毎日汽車に乗ったかと云えば、——そんなことは何でも差支えない。しかし毎日汽車になど乗れば、一ダズンくらいの顔馴染かおなじみはたちまちの内に出来てしまう。
お時儀 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
自分は眼を伏せたまま、給仕の手から伝票を受けとると、黙ってカッフェの入口にある帳場ちょうばの前へ勘定に行った。帳場には自分も顔馴染かおなじみの、髪を綺麗に分けた給仕頭きゅうじがしらが、退屈そうに控えている。
毛利先生 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)