“頬肉”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ほおにく42.9%
ほおじし42.9%
ほお14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あおざめた、——れた頬肉ほおにくの底に瞼はきれこんで、ちて行くように深く閉じた。それを手繰りあげるように阿賀妻は力をこめて云った。
石狩川 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)
ト見ると襖から承塵なげしへかけた、あまじみの魍魎もうりょうと、肩を並べて、そのかしら鴨居かもいを越した偉大の人物。眉太く、眼円まなこつぶらに、鼻隆うして口のけたなるが、頬肉ほおじしゆたかに、あっぱれの人品なり。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
と、忽然頬肉ほおが落ちて、眼窩は空洞うつろとなって、——薄い霧のようなものがふんわりとその顔を押し包んだ……と思うと、それはやはり一個の骸骨に過ぎないのであった。
誰? (新字新仮名) / モーリス・ルヴェル(著)