トップ
>
鞅掌
>
おうしょう
ふりがな文庫
“
鞅掌
(
おうしょう
)” の例文
勝、大木、大隈の諸政事家はこの間もっぱらその主任の政に
鞅掌
(
おうしょう
)
し、廟堂の大議は多くかの人々をもって決定せしにあらざるか。
近時政論考
(新字新仮名)
/
陸羯南
(著)
警察獄吏の事務に
鞅掌
(
おうしょう
)
するようになっても、なおいくぶん往時の声聞僧の名残りを留めていたものと言わねばならぬ。
俗法師考
(新字新仮名)
/
喜田貞吉
(著)
今天下の士君子、もっぱら
世事
(
せいじ
)
に
鞅掌
(
おうしょう
)
し、
干城
(
かんじょう
)
の
業
(
わざ
)
を事とするも、あるいは止むをえざるに出ずるといえども、おのずからその所長所好なからざるをえず。
中元祝酒の記
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
官事に
鞅掌
(
おうしょう
)
して居ながら、その好意と悪意とを問わず、人の我
真面目
(
しんめんもく
)
を認めてくれないのを見るごとに、独り自ら悲しむことを禁ずることを得なかったのである。
鴎外漁史とは誰ぞ
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
シカモ兵乱ノ
余
(
よ
)
仍
(
なお
)
飢饉
(
ききん
)
ヲ以テス。県務ニ
鞅掌
(
おうしょう
)
シイマダ及ブニ
暇
(
いとま
)
アラズ。幸ニシテ子重ガコノ挙アリ。故ニ辞スルニ多事ヲ以テセズ。筆ヲ
援
(
ひ
)
イテ巻首ニ叙ストイフ。
下谷叢話
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
▼ もっと見る
『新古今』撰者はそうした中から更にえらばれて、通具・有家・定家・家隆・雅経・寂蓮の六人が仰せを
蒙
(
こうむ
)
り、事務は万事良経が
鞅掌
(
おうしょう
)
したと『増鏡』にも記されている。
中世の文学伝統
(新字新仮名)
/
風巻景次郎
(著)
京都清遊の後、居士はたちまち
筆硯
(
ひっけん
)
に
鞅掌
(
おうしょう
)
する
忙裡
(
ぼうり
)
の人となった。けれども
閑
(
かん
)
を得れば旅行をした。「旅の旅の旅」という紀行文となって『日本』紙上に現われた旅行はその最初のものであった。
子規居士と余
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
ここにおいて
志
(
こころざし
)
を改め、聖堂の試験に応じて及第するや狂歌の名を後進の
真顔六樹園
(
まがおろくじゅえん
)
にゆづりて
幕吏
(
ばくり
)
(支配勘定)となり事務に
鞅掌
(
おうしょう
)
するの
傍
(
かたわら
)
旧記を閲覧して『
孝義録
(
こうぎろく
)
』の
編纂
(
へんさん
)
をなせり。
江戸芸術論
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
“鞅掌”の意味
《名詞》
鞅掌(おうしょう 歴史的仮名遣い:あうしやう)
いそがしく働くこと。つかさどること。
(出典:Wiktionary)
鞅
漢検1級
部首:⾰
14画
掌
常用漢字
中学
部首:⼿
12画
“鞅”で始まる語句
鞅
鞅縛