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非人小屋
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ひにんごや
拾はんとは如何にも
孝心の
段感入たり殊に鈴ヶ森の
凄き所へ夜中能も一人にて入給ひし者哉
然ながら
死骸を
貰ふには
非人小屋へ手を入れねば
勿々知れ
難しと申に
否夫よりは親彦兵衞が人を
何方なりやと
尋ねるに
頬より
口まで一ヶ所二の
腕四寸ばかり
突疵之あり
兩處ともに
縫候と申ければ夫にて
分明たりとて
其段申
立しかば大岡
殿暫時考へられ
非人小屋又は大寺の
縁の下其
外常々人の
住ぬ
明堂などに心を