“雑駁”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ざっぱく80.0%
ざつぱく20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
俺は低劣臆病の一面、傲慢なところのある男で、顕裔門閥けんえいもんばつが非常な誇だったから、この質問は至極俺を喜ばしたが、殊更雑駁ざっぱく
湖畔 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
川上とて、いまも生きて舞台に立っていたならば、新派創造時代の雑駁ざっぱくな面影をとどめていて、むしろ恥多き晩年であったかもしれない。
マダム貞奴 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
つまり店の小粋な設備も座敷を取り払ひ、一切腰かけにしたし、値段書きもはつきりと出し、雑駁ざつぱくな趣味のないものになつて了つたからである。
一の酉 (新字旧仮名) / 武田麟太郎(著)
僕が講演旅行へ出かけたのは今度里見弴さとみとん君と北海道へ行つたのが始めてだ。入場料をとらない聴衆は自然雑駁ざつぱくになりがちだから、それだけでも可也かなりしやべりにくい。
講演軍記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)