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雑駁
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ざつぱく
ふりがな文庫
“
雑駁
(
ざつぱく
)” の例文
つまり店の小粋な設備も座敷を取り払ひ、一切腰かけにしたし、値段書きもはつきりと出し、
雑駁
(
ざつぱく
)
な趣味のないものになつて了つたからである。
一の酉
(新字旧仮名)
/
武田麟太郎
(著)
僕が講演旅行へ出かけたのは今度
里見弴
(
さとみとん
)
君と北海道へ行つたのが始めてだ。入場料をとらない聴衆は自然
雑駁
(
ざつぱく
)
になりがちだから、それだけでも
可也
(
かなり
)
しやべり
悪
(
にく
)
い。
講演軍記
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
極めて
雑駁
(
ざつぱく
)
に、極めて独断的に之を解けば、前に「快楽」の起原に就きて曰ひたる如く、人間は欲の動物なるが故に、その欲と調和したる度に於て、自家の満足を得る為に
明治文学管見:(日本文学史骨)
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
時事新報は今日も猶彼れの議論を掲げて天下に紹介せり。彼れの論ずる所は
雑駁
(
ざつぱく
)
にせよ、
堅硬
(
スタビリチイ
)
を欠くにせよ、其混々たる脳の泉は今日に至るまで猶流れて
涸
(
か
)
るゝことをなし。是豈驚異すべきに非ずや。
明治文学史
(新字旧仮名)
/
山路愛山
(著)
僕は上に書いた通り、
頗
(
すこぶ
)
る
雑駁
(
ざつぱく
)
な作家である。が、雑駁な作家であることは必しも僕の
患
(
わづら
)
ひではない。いや、何びとの患ひでもない。古来の大作家と称するものは
悉
(
ことごと
)
く雑駁な作家である。
文芸的な、余りに文芸的な
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
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しかし
雑駁
(
ざつぱく
)
である大詩人はあつても、純粋でない大詩人はない。従つて大詩人を大詩人たらしめるものは、——少くとも後代に大詩人の名を与へしめるものは雑駁であることに帰着してゐる。
文芸的な、余りに文芸的な
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
雑
常用漢字
小5
部首:⾫
14画
駁
漢検準1級
部首:⾺
14画
“雑”で始まる語句
雑
雑沓
雑巾
雑魚
雑木
雑鬧
雑作
雑誌
雑言
雑人