隙間すき)” の例文
かれまたしばらくして大戸おほどをがらりといきほひよくけててはまたすこ隙間すきのこして大戸おほどいて丁度ちやうどうちかへつたとせて、ほとんどかべせつした卯平うへい戸口とぐちちかつてるのである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
新九郎は無二無三に、彼の撃ち込む隙間すきもなく斬って斬って斬り捲くった。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「妾は只今××の××という家に誘拐、監禁されている無垢むくの少女です。只今、魔の手が妾の方へ伸びかかっておりますが、僅かの隙間すきを見て電話をかけてるのです。助けて下さい、助けて下さい」
少女地獄 (新字新仮名) / 夢野久作(著)