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間毎
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まごと
ふりがな文庫
“
間毎
(
まごと
)” の例文
ゆるい一風ごとに、塀の紅梅や柳をこえて、大川口の海の香は、
銀襖
(
ぎんぶすま
)
や絵襖などの、
間毎
(
まごと
)
間毎まで、いっぱいに忍びこんで来る。
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
逃げられぬように手早く二人の足に一刀を切付け、それから縁側の両人を目がけて其の場に切伏せ、当の敵たる蟠龍軒は
何処
(
いずく
)
にありやと
間毎
(
まごと
)
々々を尋ねますと
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
白ペンキ塗の
厚縁
(
あつぶち
)
の
燦々
(
きらきら
)
で、
脾弱
(
ひよわ
)
い、すぐにも
撓
(
しわ
)
って
外
(
はず
)
れそうな障子や
襖
(
からかみ
)
の
劃
(
しき
)
りの、そこらの
間毎
(
まごと
)
には膏薬のいきれがしたり、汗っぽい淫らな声が
饐
(
す
)
えかけたりしている。
フレップ・トリップ
(新字新仮名)
/
北原白秋
(著)
広間の方ではまだ相当の人声であるが、その半分の、人なき
間毎
(
まごと
)
の寂しさは急に増した。
大菩薩峠:03 壬生と島原の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
箕輪
(
みのわ
)
の奥は十畳の客間と八畳の中の
間
(
ま
)
とを打抜きて、広間の
十個処
(
じつかしよ
)
に
真鍮
(
しんちゆう
)
の
燭台
(
しよくだい
)
を据ゑ、五十
目掛
(
めかけ
)
の
蝋燭
(
ろうそく
)
は沖の
漁火
(
いさりび
)
の如く燃えたるに、
間毎
(
まごと
)
の天井に
白銅鍍
(
ニッケルめつき
)
の空気ラムプを
点
(
とも
)
したれば
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
▼ もっと見る
己は黒ん坊に案内させて、別荘の
間毎
(
まごと
)
の戸を開けさせて見た。併し己を不思議な目に合せて、続いて老人が手紙で注意してくれたやうな運命に陥いれた、例の部屋は見附からなかつた。
復讐
(新字旧仮名)
/
アンリ・ド・レニエ
(著)
それは非常に難儀な仕事であったが、スリッパの脱いである、
間毎
(
まごと
)
の
襖
(
ふすま
)
を、臆病な泥棒よりも、もっと用心をして、ソッと細目に開いては調べて行く内に、遂に目的の部屋を見つけ出すことが出来た。
虫
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
そこにもここにも
底光
(
そこびか
)
りがある、低くて暗いのは必ずしも浅くて安っぽい意味でない、というような感じも幾分か出て来て、そうしておもむろに
間毎
(
まごと
)
の
襖
(
ふすま
)
や天井などについて説明を求めてみると
大菩薩峠:03 壬生と島原の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
宿の
間毎
(
まごと
)
は、浮世の縮図のように、さまざまです。
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
間
常用漢字
小2
部首:⾨
12画
毎
常用漢字
小2
部首:⽏
6画
“間毎”で始まる語句
間毎々々
間毎間毎