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鍍金
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めつき
ふりがな文庫
“
鍍金
(
めつき
)” の例文
作者の苦痛にも
鍍金
(
めつき
)
をした苦痛を往々にして私は見ることがある。また知らないがために苦痛にもあらざることを強いて苦痛にしてゐるものを見ることがある。
心理の縦断
(新字旧仮名)
/
田山花袋
、
田山録弥
(著)
何氣なしに取上げた銀
鍍金
(
めつき
)
の石鹸函は指に
氷着
(
くつつ
)
く、廊下の
舖板
(
しきいた
)
が足を移す毎にキシ/\と鳴く、熱過ぎる程の湯は、顏を洗つて了ふまでに夏の川水位に冷えた。
菊池君
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
私がそれを言つたところで、所詮は、一夜勉強の恥づかしい軽薄の
鍍金
(
めつき
)
である。それらに就いて、くはしく知りたい人は、その地方の専門の研究家に聞くがよい。
津軽
(新字旧仮名)
/
太宰治
(著)
「——この泥だよ、八、守り刀の鞘に附いて居たのは。壁の
繕
(
つくろ
)
ひか何にかに使つた
荒木田
(
あらきだ
)
が、雨や撒き水に解けて、此邊一面の庭に
鍍金
(
めつき
)
したやうになつて居たんだ」
銭形平次捕物控:200 死骸の花嫁
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
日は「マルクス」寺の星根の
鍍金
(
めつき
)
せる
尖
(
さき
)
と寺門の上なる大いなる
銅馬
(
どうめ
)
とを照して、チユペルス、カンヂア、モレア等の舟の
赤檣
(
せきしやう
)
の上なる徽章ある旗は垂れて動かず。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
▼ もっと見る
そして私は、
鍍金
(
めつき
)
した字で、「ザ・ロチスター・アァムズ館」とあるのを讀んだ。私の胸は躍つた。もう既に私は私の主人の領地にゐるのだ。だが再び心は沈んだ。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
それは贋物や
鍍金
(
めつき
)
ではなかつた。むしろ余りにほんものすぎるくらゐであつた。牢固として微動もしない感じであつた。それだからやりきれないのだと哲学者は言つた。
吹雪物語:――夢と知性――
(新字旧仮名)
/
坂口安吾
(著)
北海道では今、群來の二字を
充
(
あ
)
てるが、古は漏の字を充てゝゐる。
鯡
(
にしん
)
のくきる時は漕いでゐる舟の櫂でも艫でも皆、かずの子を以てかずの子
鍍金
(
めつき
)
をされてしまふ位である。
華厳滝
(旧字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
「これや、なんや。ようでけとるけど、
鍍金
(
めつき
)
やな」
光は影を
(新字新仮名)
/
岸田国士
(著)
銀の
鍍金
(
めつき
)
をして輝き
晶子詩篇全集拾遺
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
何気なしに取上げた銀
鍍金
(
めつき
)
の
石鹸函
(
しやぼんばこ
)
は指に
氷着
(
くつつ
)
く、廊下の
舗板
(
しきいた
)
が足を移す毎にキシ/\と鳴く、熱過ぎる程の湯は、顔を洗つて了ふまでに夏の川水位に冷えた。
菊池君
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
我が暮らす日の長く又重きことは、ダンテが地獄にて
負心
(
ふしん
)
の人の
被
(
き
)
るといふ
鍍金
(
めつき
)
したる鉛の上衣の如くなりき。夜に入れば、又我禁斷の果に
匍
(
は
)
ひ寄りて、その惡鬼に我妄想の罪を
數
(
せ
)
めらる。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
『純金に
鍍金
(
めつき
)
』でもした方がいゝだらう。分りました、あなたの頼みは承知しました、——しばらくね。銀行へ云つてやつたことは取消します。だが未だ何も欲しいものを云つてはゐませんね。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
「無筆は
鍍金
(
めつき
)
だつたのか、そいつは知らなかつた」
銭形平次捕物控:107 梅吉殺し
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
“鍍金(めっき)”の解説
めっき(鍍、en: plating)は、表面処理の一種で、金属または非金属の材料の表面に金属の薄膜を被覆すること。
金属の表面に他の金属を圧延して貼り合わせる技術はクラッドといい区別する。
「メッキ」と片仮名で表記されることも少なくないため、外来語のように受け取られることもあるが、和製漢語とされる滅金(めっきん)に由来する語である。鍍金(ときん、めっき)ともいう。
(出典:Wikipedia)
鍍
漢検準1級
部首:⾦
17画
金
常用漢字
小1
部首:⾦
8画
“鍍金”で始まる語句
鍍金仏
鍍金兜
鍍金屋
鍍金師
鍍金足
鍍金鋼
鍍金金物