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野苺
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のいちご
ふりがな文庫
“
野苺
(
のいちご
)” の例文
ほんとに、彼奴ときたら、どんなつまらない
女
(
あま
)
でも、見のがしっこないんだからなあ。彼奴はそれを、⦅
野苺
(
のいちご
)
を摘む⦆のだって言ってやがるのだぜ。
死せる魂:01 または チチコフの遍歴 第一部 第一分冊
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
その
径
(
みち
)
にずっと
笹縁
(
ささべり
)
をつけている
野苺
(
のいちご
)
にも、ちょっと人目につかないような花が一ぱい咲いていて、それが或る
素晴
(
すば
)
らしいもののほんの小さな
前奏曲
(
プレリュウド
)
だと言ったように、私を迎えた。
美しい村
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
ニュウグランド・ホテルの前を通って、陽の
眩
(
まば
)
ゆい草原の道を真直ぐに進みながら、小さい兄妹はえんじ色にうれた
野苺
(
のいちご
)
を見つけて、わざと草深い中を歩きながら両手にあまるほど苺を摘んだ。
貞操問答
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
それから
野苺
(
のいちご
)
は十四ですが私たちが食べるような苺はその四倍の五十六、こんな風に、つまり染色体の数が多いと同じ苺なら苺でも優れているんです、例えば育ちが良いとか、寒暑に耐えるとか……
火星の魔術師
(新字新仮名)
/
蘭郁二郎
(著)
私は柏木のことばかり思続けました。
流行謡
(
はやりうた
)
を唄って
木綿機
(
もめんばた
)
を織っている時、
旅商人
(
たびあきんど
)
が
梭
(
おさ
)
の
音
(
ね
)
を賞めて通ったことを
憶出
(
おもいだ
)
しました。岡の畠へ通う道々妹と一緒に摘んだ
野苺
(
のいちご
)
の黄な実を憶出しました。
旧主人
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
▼ もっと見る
山家そだちの
野苺
(
のいちご
)
が
泣菫詩抄
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
野
常用漢字
小2
部首:⾥
11画
苺
漢検1級
部首:⾋
8画
“野”で始まる語句
野
野原
野暮
野分
野面
野郎
野良
野路
野菜
野茨