醤油藏しやうゆぐら)” の例文
新字:醤油蔵
野田のだ郷里きやうりからは比較的ひかくてきちかいので醤油藏しやうゆぐら段々だん/\發達はつたつしてくにれてやとはれて壯丁わかものえてた。郷里きやうりでは傭人やとひにん給料きふれう暴騰ばうとうしてほどどの村落むらからも壯丁わかものつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
しな卯平うへいをもいた落膽らくたんせしめた。卯平うへいは七十一の老爺おやぢであつた。一昨年をととしあきから卯平うへい野田のだ醤油藏しやうゆぐらばんやとはれた。卯平うへいはおしなが三つのときに、んだおふくろところ入夫にふふになつたのである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)