邂逅かいごう)” の例文
年に一度思わぬ邂逅かいごうなすたびに、いつも拙者が怪しむのは、何時まで経っても其方の姿が、あの上野山下の奇遇の節と、寸分変らぬ美しさ、若々しさを保っているという事じゃ。
艶容万年若衆 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
なん御覽ごらんじてなんとおうらみなさるべきにやぎしゆき邂逅かいごうふたつなき貞心ていしんうれしきぞとてホロリとしたまひしなみだかほいまさきのこるやうなりさりながらおもこゝろ幽冥ゆうめいさかひにまではつうずまじきにや無情つれなかなしく引止ひきとめられしいのち
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)