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遠火
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とおび
ふりがな文庫
“
遠火
(
とおび
)” の例文
これらはいずれも合戦におびえた伊豆、駿河の人民百姓が野に隠れ、船で逃げ、炊事した火であったが、夜対岸から見れば陣営の
遠火
(
とおび
)
とも見える。
現代語訳 平家物語:05 第五巻
(新字新仮名)
/
作者不詳
(著)
で私の遊び
合手
(
あいて
)
は、
私
(
あたし
)
をも
釜前
(
かままえ
)
につれていった。冬などは、
藁
(
わら
)
の上にすわって、
遠火
(
とおび
)
に暖められていると非常に御機嫌になって、芋屋の子になってしまいたかった。
旧聞日本橋:02 町の構成
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
古い土佐の
諺
(
ことわざ
)
に、
遠火
(
とおび
)
に物を
焙
(
あぶ
)
って火のとどかないことを、
手結山
(
ていやま
)
の火と云ったものだ。
宇賀長者物語
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
「
遠火
(
とおび
)
で魚をあぶるように、ゆるゆると攻め殺すがよいでしょう。短兵急に押し詰めると、いわゆる破れかぶれとなって、思慮にとぼしい呂布のこと、どんな無謀をやるかもしれません」
三国志:04 草莽の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
母が大阪へ売られてから間もなく
寄越
(
よこ
)
された文だとすれば、もう三四十年は立っているはずのその紙は、こんがりと
遠火
(
とおび
)
にあてたような色に変っていたが、紙質は今のものよりもきめが
緻密
(
ちみつ
)
で
吉野葛
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
▼ もっと見る
「頼まれ物は大事にしなくちゃあいけねえ。おやおや、グショグショだ、封じ目もなにも離れちゃった、このままでは手がつけられねえ。おっと待ったり、いいことがある、この笠の上へ拡げて、
遠火
(
とおび
)
であぶるとやらかせ」
大菩薩峠:06 間の山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
遠
常用漢字
小2
部首:⾡
13画
火
常用漢字
小1
部首:⽕
4画
“遠”で始まる語句
遠
遠方
遠慮
遠近
遠退
遠江
遠山
遠音
遠眼鏡
遠路