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通路
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とおり
ふりがな文庫
“
通路
(
とおり
)” の例文
通路
(
とおり
)
の右になった方は、
真直
(
まっすぐ
)
になって見渡されたが、左になった方はすぐ折れ曲がっていた。寺の
本門
(
ほんもん
)
は左の方にあった。
赤い花
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
今しもお宮は露路口の石段を上って表の
通路
(
とおり
)
に出で立ちながら腰帯の
緩
(
ゆる
)
みをきゅっと引き締めながら
うつり香
(新字新仮名)
/
近松秋江
(著)
一寸
(
ちょっと
)
その家の模様を
談
(
はな
)
してみると、
先
(
ま
)
ず
通路
(
とおり
)
から、五六階の石段を
上
(
あが
)
ると、昔の
冠木門
(
かぶきもん
)
風な表門で、それから右の方の玄関まで行く間が、
花崗石
(
みかげいし
)
の敷石
伝
(
つた
)
い、その間の、つまり表から見ると
怪物屋敷
(新字新仮名)
/
柳川春葉
(著)
何時
(
いつ
)
の間にか彼は今までよりは広い明るい
通路
(
とおり
)
へ出ていた。と、彼の気もちは軽くなって来た。彼は女が己の帰りを待ちかねているだろうと思いだした。
蟇の血
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
鰻屋のかしくは、そこの大
通路
(
とおり
)
の裏になった街にあった。彼の立っている側には交番があった。彼は交番の前から十字街をむこうへ往って、すぐ左にある狭い街へ折れて往った。
文妖伝
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
▼ もっと見る
「二人がいっしょに出ると感ぐられるから、あなたは
通路
(
とおり
)
のほうから一足さきへ出て、むこうへ廻って、
巷
(
ろじ
)
の口で待っててください、私はあなたが廻った時分、巷から出て往くわ」
文妖伝
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
坂の上の古い
通路
(
とおり
)
は
二条
(
ふたすじ
)
になっていて、むこう側には杉の
生垣
(
いけがき
)
でとり
廻
(
ま
)
わした寺の墓地があった。彼は右の方を見たり、左の方を見たりした。淋しい
通路
(
とおり
)
には歩いている人もなかった。
赤い花
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
路
(
みち
)
はまた狭い暗い
通路
(
とおり
)
へ曲った。讓は早く帰って下宿の二階で
己
(
じぶん
)
の帰りを待ちかねている女に安心さしてやりたいと思ったので、
爪
(
つま
)
さきさがりになった傾斜のある路をとっとと歩きだした。
蟇の血
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
“通路”の意味
《名詞》
(context、transport)通行のための道。
(context、dated)道を往来こと。
(context、dated)交際こと。
(出典:Wiktionary)
通
常用漢字
小2
部首:⾡
10画
路
常用漢字
小3
部首:⾜
13画
“通”で始まる語句
通
通夜
通過
通人
通牒
通暁
通草
通常
通帳
通行