逃失にげうせ)” の例文
見て呵々から/\と打笑ひ扨も能氣味哉よききみかな惡漢共わるものども逃失にげうせたりと云つゝ半四郎のそばに立寄是々氣をたしかに持れよと抱起だきおこして懷中の氣付を與へ清水を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
仕合よしとうばひ取り何國いづくともなく逃失にげうせけり斯て穀屋にては音吉の知せに悴平吉を始め家内中驚きさわぎ平吉は親重代おやぢうだいの脇差追取おつとり音吉を案内として駈出かけいだすを後に續て番頭手代共各々提灯ちやうちん得物えもの
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
幸ひ片端かたはしより破落離々々々ばらり/\薙倒なぎたふす勢ひに惡漢どもは大いに驚き是は抑如何そもいか仁王にわう化身けしん摩利支天まりしてんかあら恐ろしの強力や逃ろ/\と云ひながら命からがら逃失にげうせけりまた打倒うちたふされし五七人は頭をわらすね
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)