“逃場”の読み方と例文
読み方割合
にげば100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それでも、逃場(にげば)のないかれらは、気がちがった獣のように、わが陣地の前まで突撃しては、重迫撃砲に射たれて、とどめをさされるのだ。
昭和遊撃隊 (新字新仮名) / 平田晋策(著)
この騒ぎを聞付(ききつ)けて、町の家々でも雨戸を明けた。「賊だ、賊だ。」と叫ぶ声が甲(それ)から乙(それ)へと伝えられた。重太郎は哀れや逃場(にげば)を失った。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
まして立ち上がる湯気の、濃(こまや)かなる雨に抑(おさ)えられて、逃場(にげば)を失いたる今宵(こよい)の風呂に、立つを誰とはもとより定めにくい。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)