“にげば”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
逃場83.3%
遁場16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
まして立ち上がる湯気の、こまやかなる雨におさえられて、逃場にげばを失いたる今宵こよいの風呂に、立つを誰とはもとより定めにくい。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
藤新の亭主一人は逃場にげばを失い、つくねんとして店頭みせさきに坐って居りました。
お沢 (声の下に驚きめ、身をのがれんとして、階前には衆の林立せるに遁場にげばを失い、神職の手を振りもぎりながら)御免なさいまし、御免なさいまし。(一度きざはしをのぼりに、廻廊の左へ遁ぐ。 ...
多神教 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)