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迂廻
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うくわい
ふりがな文庫
“
迂廻
(
うくわい
)” の例文
お葉は十分に
澁
(
しぶ
)
りながらも、かなりの好奇心を燃やしてゐるらしく、八五郎に引かれて庭を
迂廻
(
うくわい
)
して、離屋の前に立つてゐるのです。
銭形平次捕物控:314 美少年国
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
勘次
(
かんじ
)
は
黄昏
(
たそがれ
)
近
(
ちか
)
くなつてから
獨
(
ひとり
)
で
草刈籠
(
くさかりかご
)
を
背負
(
せお
)
つて
出
(
で
)
た。
彼
(
かれ
)
は
何時
(
いつ
)
もの
道
(
みち
)
へは
出
(
で
)
ないで
後
(
うしろ
)
の
田圃
(
たんぼ
)
から
林
(
はやし
)
へ、それから
遠
(
とほ
)
く
迂廻
(
うくわい
)
して
畑地
(
はたち
)
へ
出
(
で
)
た。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
これは本町を西に進んで、
迂廻
(
うくわい
)
して敵の退路を絶たうと云ふ計画であつた。
併
(
しか
)
し
一手
(
ひとて
)
のものが
悉
(
ことごと
)
く
跡
(
あと
)
へ/\とすざるので、脇等三人との間が切れる。
大塩平八郎
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
馬車は夕陽を浴びつゝ
迂廻
(
うくわい
)
して、やがて
悠々
(
いう/\
)
華族会館の門を入りぬ
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
坂本が防備の工事をしてゐるうちに、跡部は大塩の一行が
長柄町
(
ながらまち
)
から南へ
迂廻
(
うくわい
)
したことを聞いた。そして
杣人足
(
そまにんそく
)
の一組に
天神橋
(
てんじんばし
)
と
難波橋
(
なんばばし
)
との橋板をこはせと言ひ付けた。
大塩平八郎
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
迂
漢検準1級
部首:⾡
7画
廻
漢検準1級
部首:⼵
9画
“迂廻”で始まる語句
迂廻階子