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辰夫
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たつお
「
困ったなあ。」と、
思っても、しかたがなかったので、
辰夫くんは、しげった
草を
分けて、ボールをさがしにやぶの
中へ
入りました。
「
辰夫さん、つれていってもらわなくても、
晩に、お
姉さんが、
夜店へつれていってあげるから。」と、お
姉さんがおっしゃいました。
「なければ、いいよ。もうお
昼だから、お
家へ
帰ろう。」と、
政二くんは、いって、やぶの
中から
出ました。
辰夫くんも、つづいて
出ました。
「いらない。」と、いって、
辰夫は、そのこまを
信一の
手に
返しました。