トップ
>
軽便
>
けいべん
ふりがな文庫
“
軽便
(
けいべん
)” の例文
旧字:
輕便
中味を棄てて輪廓だけを
畳
(
たた
)
み込むのは、
天保銭
(
てんぽうせん
)
を脊負う代りに紙幣を
懐
(
ふところ
)
にすると同じく小さな人間として
軽便
(
けいべん
)
だからである。
イズムの功過
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
中川君、お登和さんのお料理も随分結構だがあんまり手数のかかるものが多くってちょいと試しにくい。手数が少しもかからんで
軽便
(
けいべん
)
に
美味
(
おいし
)
いものを
食道楽:春の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
政府の鉄道は
勿論
(
もちろん
)
私設の
軽便
(
けいべん
)
鉄道や、当時は乗合自動車さえ通っていず、殊に島に面した海岸は、百戸に
充
(
み
)
たぬ貧弱な漁村がチラホラ点在しているばかりで
パノラマ島綺譚
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
山崎洋服店の裁縫師でもなく、
天賞堂
(
てんしょうどう
)
の店員でもないわれわれが、銀座界隈の
鳥瞰図
(
ちょうかんず
)
を
楽
(
たのし
)
もうとすれば、この天下堂の
梯子段
(
はしごだん
)
を
上
(
あが
)
るのが一番
軽便
(
けいべん
)
な手段である。
銀座
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
温泉地からそれらの町へは、いずれも直通の道路があって、毎日定期の
乗合馬車
(
のりあいばしゃ
)
が往復していた。特にその繁華なU町へは、小さな
軽便
(
けいべん
)
鉄道が布設されていた。
猫町:散文詩風な小説
(新字新仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
▼ もっと見る
余の研究室では、送信真空管乃至はオッシログラフ用ブラウン管ぐらいの、極めて
軽便
(
けいべん
)
なる大きさの新サイクロトロン——名付けてテイクロトロンというものを作ることに成功した。
諜報中継局
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
小田原に着くとすぐ熱海行
軽便
(
けいべん
)
鉄道に乗ったので、軽便鉄道はその形が至って古めかしく、まるでステファンソンがはじめて作った機関車のようだったが、今は立派な電気機関車が走っています。
深夜の電話
(新字新仮名)
/
小酒井不木
(著)
イザ食べようという時
小口
(
こぐち
)
から
極
(
ご
)
く薄く切って
溶
(
と
)
き
芥子
(
からし
)
を添えるのだ。一つ試してみ給え、一番
軽便
(
けいべん
)
の豚料理だ。
食道楽:春の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
それ以来、明石君のお家では、この針の穴の
軽便
(
けいべん
)
眼鏡に「一太郎の眼鏡」という名がつけられました。
智恵の一太郎
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
その中へ
軽便
(
けいべん
)
にすれば玉子の
湯煮
(
ゆで
)
たのを少さく切って白ソースで
和
(
あ
)
えたものを詰めてもよし
食道楽:冬の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
軽
常用漢字
小3
部首:⾞
12画
便
常用漢字
小4
部首:⼈
9画
“軽便”で始まる語句
軽便鉄道
軽便厠
軽便法
軽便寝台
軽便担架
軽便天測具