“軽便”の読み方と例文
旧字:輕便
読み方割合
けいべん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
中味を棄てて輪廓だけをたたみ込むのは、天保銭てんぽうせんを脊負う代りに紙幣をふところにすると同じく小さな人間として軽便けいべんだからである。
イズムの功過 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
中川君、お登和さんのお料理も随分結構だがあんまり手数のかかるものが多くってちょいと試しにくい。手数が少しもかからんで軽便けいべん美味おいしいものを
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
政府の鉄道は勿論もちろん私設の軽便けいべん鉄道や、当時は乗合自動車さえ通っていず、殊に島に面した海岸は、百戸にたぬ貧弱な漁村がチラホラ点在しているばかりで
パノラマ島綺譚 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)