軍兵つわもの)” の例文
『わざわざ遠方とおくからあまたの軍兵つわものひきいて御出征おいでになられるようなことはありませぬ……。』橘姫たちばなひめはそうっしゃってられました。
(月かくれて暗し。籠手こて臑当すねあて、腹巻したる軍兵つわもの二人、上下よりうかがい出でて、芒むらに潜む。虫の声にわかにやむ。)
修禅寺物語 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
(頼家は起ち上りて桂の手を取り、打ち連れて橋を渡り去る。行親はあとを見送る。芒のあいだに潜みし軍兵つわもの出づ。)
修禅寺物語 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
そのときたちまち、右手みぎてたかく、御秘蔵ごひぞう御神剣ごしんけんかざし、うるし黒髪くろかみかぜなびかせながら、部下ぶか軍兵つわものどもよりも十さきんじて、草原くさはら内部なかからってでられたみことたけ御姿おんすがた、あのときばかりは