とび)” の例文
彼女の、いま寝ているところは、先程までその学生達の三段とび競技場であったが、いまは彼女一人、のけもののように、ぺたんとその空地へ寝ているのである。
鱗粉 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
尾また長くその端毛あり、一とび数足、止まるとすなわちつまずたおる〉とづ、英語でジャーボアといいて後脚至って長く外貌習慣共にオーストラリアのカンガルーに似た物だ(第四図)。
と詫びようとした時、相手の男はすさまじく歯を剥出むきだしたと思うと、いきなり扉口ドアぐちへ飛鳥のようにとびついた。そしてスイッチの音がしたとみる刹那、部屋中の電灯がぱっと消えて四辺あたりは真暗闇になった。
亡霊ホテル (新字新仮名) / 山本周五郎(著)